ステロイド治療で授乳中断!搾乳で母乳を維持してミルクから完全母乳に戻すまでの話。

 

長女が生後2か月の時に母親である私が顔面神経麻痺を発症。

麻痺の具合がかなりひどく、すぐにステロイドを服薬して治療を開始しないと後で後悔しますよと言われました。

 

ステロイド治療が意味するのは「母乳育児の中断」です。

溢れるように出る母乳を我が子に1滴もあげられなくなるというのは‥新米ママだった自分にとっては辛すぎる現実でした。

 
授乳中断 ステロイド 母乳があげられない
 

ステロイドが終わったら授乳を再開してもいいとのことだったので、服薬中は1日に何度も搾乳しては捨てる毎日。

1ヶ月の服薬期間を終えて完全ミルクから完全母乳に戻すまでの過程をまとめたいと思います。

 

 

スポンサーリンク

自分のせいで母乳があげられなくなるという苦痛

 

顔面神経麻痺を発症して病院に行くと「授乳を中断してステロイド治療をしましょう。」と言われました。それを聞いて私の頭の中で浮かんだ答えは「NO!」。

 

今考えると・・困った患者だったと思います(:_;)

でも初めての育児に奮闘していた自分にとって、たくさん出ている母乳を挙げられないというのは本当に受け入れがたい事でした。

「薬を飲まなければこのまま母乳があげられるんだよね?じゃあ別に治療しなくてもいいかな」なんて軽く考えていました。

 

でも私の麻痺はそんな状態ではありませんでした。

「服薬を遅らせれば更に病気は悪化して、耳が聞こえなくなったり顔が大きくゆがんだまま一生を過ごすことになる。入院が必要になったら授乳どころかお子さんと過ごせなくなりますよ!」と言われてしまったのです。

 

 

ここまで言われてやっと私はステロイド治療を決意。

気持ちを切り替えて治療後にスムーズに母乳が再開できるように準備をはじめました。

 

 

ここからはあくまでも私の体験談です。先生がおすすめするやり方とは違うかもしれませんが参考になれば嬉しいです。

 

 

 

 

母乳が止まらないようにするための搾乳のやり方

 

授乳中断から再開するまでの間は、とにかく母乳を作る機能が止まらないようにするのが大切です。

授乳も搾乳もしないで放っておくと、やがて母乳は作られなくなってしまいます。

 

薬の影響で授乳ができないママが母乳を維持するのに大切なのは、たくさん絞ることではなく
“乳首に刺激があった時に母乳を作るという反応を忘れないでいてもらうこと”
です。

 

 

 

私は当時搾乳をしたことがなかったので、まずはベビー用品売り場に行って目についたピジョンの手動搾乳機を買ってきました。
 

 

 

とりあえず説明書を読みながら搾乳器を胸にあてて、搾乳して(捨てて)みました。

赤ちゃんが飲むのと同じ3時間おきに・量は赤ちゃんが飲むのと同じ100mlを目標に‥。

 

しかしこれかなりしんどかったです。‥というか無理でした。

 

 

搾乳器でバンバン母乳が絞るには、「子供に与える量以上に母乳が作られちゃっておっぱいが張って困る!」「余った分搾乳しといて冷凍するか~」くらいの母乳の出方じゃないと厳しいみたいです。

 

私のように、赤ちゃんに吸ってもらえない環境で「母乳を作る→一定量出す」というのを必要としている人には向いていません。

日に日に減っていく母乳に気が狂いそうでした。

 

悩み 夫婦 同居 ストレス

 

調べてみると“母乳を作るのに必要な刺激が少なすぎると母乳を作ったり出したりするホルモンが出にくい”という事が分かりました。

おっぱいの中に母乳がたまっていない‥いわゆる「差し乳」状態のおっぱいは、手で絞るほうがスムーズに搾乳できます。

 

 

 

私が成功した搾乳方法は、3本の指で乳首をさすって赤ちゃんがおっぱいを飲む状態を再現するやり方です。

手で搾乳する方法

  1. まずはおっぱい全体をマッサージして柔らかくする。
  2.  

  3. 親指・人差し指・中指を使って、乳首の根元の肌色の部分から乳頭に向かって軽くつまみながらさする。(いろいろな方向からやってみてください。)
  4.  

  5. しばらく続けているとツーンとした反応(母乳が出てくる感覚)があり、母乳が出始める。

 

ちなみに搾乳量は重要ではなく、母乳が作られて出てくる感覚があれば十分なんだそうです。母乳量が減ってしまっても、授乳を再開して赤ちゃんが吸ってくれればまた増えてくるとのこと。

 

私の場合は、3~5時間おきに80~90mlくらいを絞るのを目安にやっていました。(この数字はあまり気にしないでくださいね)

 

 

 

 

ステロイド服薬が終わったのに授乳再開のOKが出ない!?

 

顔面神経麻痺発症後すぐに飲んでいたステロイドの量は1回に40g。もちろん授乳はできません。

効きが悪いため途中で60gに増量し、その後ゆるやかに量を減らしていきました。

 

「ステロイドが終わったらすぐ授乳を再開しましょう!」

先生のこの言葉を支えに治療と搾乳を頑張ってきました。

 

 

発症から23日目に診察に行った時やっと「ステロイドはそろそろ終わりかな。」と言ってもらえました。‥終わりが見えて天にも昇る思い!

「あ~ついに授乳が再開できる♪早くおっぱいを飲む我が子の姿が見たい~!」という気持ちで舞い上がりました。

 

 

しかし‥母乳に対する考え方の違いから、この日に母乳再開のOKをもらうことができませんでした。

 

「顔の麻痺はだいぶ治ってきていたので次の診察は20日後で良いですよ。母乳再開はその時にするかしないか決めましょうか。」と言われてしまったのです。

 
子育て 授乳 母乳 ステロイド

 

もともと私を担当した先生は「これ(病気)を機に母乳は辞めてミルク育児に変えたら?」という立場でした。

哺乳瓶やミルクを嫌がらず飲んでくれるなら、そのままミルクで育てたほうがお母さんもラクでしょ?と思ったようです。

 

正直‥すごくイヤな気持ちになりました。いい子ぶらずに言うと「ふざけないでよ!」「まだ2ヶ月になったばかりなのに?せっかく出てる母乳を止めろってこと?」とまで思ってしまいました。

 

 

「自分が母乳にこだわり過ぎなのかな。」とも考えましたが、治療のモチベーションになったのは「早く治して授乳を再開するぞ!」という気持ちだったのは間違いありません。

 

こちらの気持ちは十分に伝えてあったつもりなのに、「ステロイドは終わりだけど今急いで母乳をあげる理由もないでしょ。」としか言ってもらえなかったのです。

本当に悲しかったです。

 

 

 

先生の話を無視して授乳始めちゃおうかな‥とも思ったけど、ステロイドを飲み終えて何日目から安全なのかもわからず踏み切れませんでした。

この日はビタミン剤のみ処方されたので、落ち込んだまま薬局へ。

 

 

 

 

処方をしてくれた薬剤師さんがとても優しい方だったので「あの、薬の影響ってステロイドが終わって何日目からなくなりますか‥?できるなら授乳したいんです。」と相談してみました。

 

すると驚きの言葉が!

 

 

「え~この量のステロイドなら今からでも授乳できますよ~。」

 

 

詳しく聞いてみると、その時飲んでいたステロイドの量なら授乳は出来るとされているとのこと。

ネットや本で調べてみても確かにそう書いてありました。

 

とはいえ薬を飲みながら授乳をはじめるのはなんとなく抵抗があったので、薬剤師さんと話し合って処方されたステロイドを飲み終えた丸1日あとから授乳を再開することにしました。

 

 

 

1ヶ月授乳を辞めたあと赤ちゃんはおっぱいを飲んでくれるのか

 

1ヶ月ぶりに授乳を再開することになり、「ちゃんと母乳出るかな。ミルクに慣れておっぱい嫌がったりしないかな。」と不安な気持ちでいっぱいでした。

服薬中は間違えて母乳を飲んでしまわないように、お風呂の時でも子供の顔を胸に近づけないよう気をつけてきました。

 

緊張しながら我が子を抱き、子供の顔に自分の胸を近づけます‥。

 

 

 

 

 

ドキドキしながら子供の反応を見守っていると、頬におっぱいがあたるとすぐに胸のほうに口を向けて、勢いよく母乳を飲んでくれたんです!

 

「忘れてなかったんだ・・!」

すごく嬉しくて涙がでました。

 

 

授乳再開数日は、母乳の量に自信がなかったので夕方と寝る前に1回ずつミルクを足しました。

 

私自身1ヶ月授乳のブランクがあって、母乳が十分出ているのかわからなかったため母乳外来にも2回通いました。

マッサージを受けると勢いよく母乳が出て、「もうミルク足さなくて大丈夫だよ~!たくさん出てるよ。1ヶ月よく頑張ったね~!」と言ってもらえるほどに。

 

家で号泣して喜んだのを今でも覚えています。

 

 

 

1ヶ月授乳を中断してまた再開できるかどうか‥当時は自分でも自信がありませんでした。

でも結果として無事再開でき、その後1歳過ぎに断乳するまで完全母乳で育児することができました。

 

 

私の経験を長々書き綴ってきましたが、これが何かしらの壁にぶつかって苦しんでいるママさんの参考になったら嬉しいです。

 

 

 

よく読まれている関連記事

https://mamalife.xsrv.jp/nayami1/
 
https://mamalife.xsrv.jp/mahi1/

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました